この恋は、絶対に秘密!
この人、絶対おかしい……!

必死で抵抗するものの身体は思うように動かず、生暖かく荒い息が首筋に纏わり付く。



「いやぁっ!!」



危機を感じた私は、身をよじらせながらとにかく叫んだ。

──その時。



「朝っぱらからいかがわしいことしないでもらえます?」



冷静な声がするとともに、私の肩を掴む宏典さんの手が離された。

間に割って入ったのは──人前では絶対に見せない無表情をしたイケメンシェフ。



「未来、くん……!」

「なっ……何だお前は!?」

「瀬奈ちゃんの家庭教師です。教えるのはオトナのお勉強だけどね?」



未来くんは私に流し目を向けてクスッと笑う。

こんな時まで変な冗談を言うんじゃないわよ!


そうツッコミたかったけれど、彼はすぐに真顔に戻って宏典さんを冷ややかに見据える。


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