この恋は、絶対に秘密!
片手でハンドルを操作しながら、サングラスの奥の目が三日月のように細められる。



「……クサい台詞」

「本音を言ったまでなのになぁ」



ぽつりと漏れた私の言葉が照れ隠しのものだと、未来くんはわかっているかのように笑う。

ほんのり熱くなる頬と甘く鳴く胸を知らんぷりしたくて、私は窓の外の景色へと視線を移した。



まさか……このワンコに胸キュンを補給されることになるとは。

冗談でも、あんなことを言われたら嬉しくなってしまう。

私に元気がないってわかってくれてるところもさすが未来くん……全部お見通しなのね。



「そうだ、今日の料理教室はアイス買ってパフェでも作ろっか!」

「ふふっ、たまにはいいね」

「おっ。瀬奈ちゃんのスマイルゲット♪」

「なにそれ、やめてよ」



未来くんといると自然と笑顔になってしまう。

こうやって、傷は少しずつ癒えていくものなのかな──…。



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