この恋は、絶対に秘密!
「この煮物、もう少し味が薄くてもいいんじゃないですか?」

「そうですか?お弁当なので一応少し濃い味にしたんですけどね」



妥協を許さないのは、やっぱり開発課の課長である岬さんだ。

調理課の課長と話し合っているけれど、彼も自分の主張を通したいらしい。



「それはこちらがお願いした分量通りに作っていないということですか?」

「いや、そういうわけじゃないが……分量通りに作ったって味が物足りない時があるでしょう?」



調理課長の言葉に、岬さんは一瞬眉根を寄せた。



「確かに分量通りでは味が決まらないことはあります。だがこれは明らかに濃い」



断言する岬さんに、調理課長も押し黙る。

彼だけじゃなく、この場にいる皆がしんと静まり返った。


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