この恋は、絶対に秘密!
そして迎えた金曜日。岬さんの姿がない事務所で一日を過ごした。
今日彼は奥さんに会いに行ったんだろうな……
もう二度と触れられない、愛しい人に。
そう考えるとズキンと胸が痛んで、嫉妬なのか同情なのか、よくわからない感情に心が締め付けられた。
仕事を終えて会社を出ると、私は少し離れた人目につかないビルの裏道に向かった。
そこで待つ未来くんの車に乗ると、彼はすぐさま発進させる。
「ごめんね~急がせて!日が暮れる前に行っときたかったからさ」
「それなら無理に今日じゃなくてもよかったのに……」
「僕は今日行きたかったの」
いつになく強引なワンコに私は口を尖らせつつ、髪を結んでいたゴムを外して眼鏡もバッグにしまった。