この恋は、絶対に秘密!
「……誰がそんなとこ見てたの?」

「前、瀬奈に日詰未来のファンだとかって迫ってきた調理課の女子がいたじゃない。あの中の一人がレストランに行った時に見たらしいわよ!
……瀬奈?」



まさかあの場にいたなんて……しかもやっぱり気付かれないとは。


私は口元を手で隠し、俯いて込み上げる笑いを堪えた。



「どうしたの?」

「う、ううん、何でも……」

「ごめん、そんなにショック受けるとは……」



珍しく申し訳なさそうに眉を下げる知恵美ちゃんに、私はぷっと吹き出しつつ笑みを返した。



「大丈夫!私は何があっても課長のことが好きだから」



そう言い切ると、知恵美ちゃんは一瞬キョトンとした後、「ガリ子の一途さは健在ね」と言って、呆れたように笑った。


知恵美ちゃんにも、私の正体はもう少し内緒にしておこうかな。
……面白いから。


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