この恋は、絶対に秘密!
壁に掛けられた時計を見ると、18時半まですでにあと1分。

突然過ぎる話にあんぐりと口を開けて固まっていると、汐美さんは私をあらゆる角度から見回して力強く頷いた。



「完っ璧です!どこからどう見ても麗しく美しいお嬢様でございます!
さぁ行きましょう!」

「い…いやぁ~~!!」



抵抗してみても汐美さんはやっぱり力は男。がっしり掴まれた手は解けやしない。



冗談じゃないわよ……

私まだ22歳になったばっかりなのよ?
結婚なんて出来るわけないじゃない!!


それに、私には岬課長という好きな人がいるんだから……!!



この縁談はお父さんが勝手に進めていたに違いない。

絶対許しませんっ!!


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