この恋は、絶対に秘密!
脱衣所から再びリビングに戻った私は、ドアの影からまだベランダで煙草をふかしている岬さんを覗く。


やっぱりここは彼にお願いするしかない……よね?

とってもとっても恥ずかしいけど、でもちょっとファスナーを下ろしてもらえば済むんだし!大丈夫よ!



カラカラと窓を開けて中に入ってきた岬さんの前に、私は緊張しながらそろりと歩み寄る。



「あ、あの、岬さん……」

「あれ、まだ入ってなかったの?」

「実は…このファスナーに手が届かなくてですね……
ちょっとでいいんで下ろしてもらえませんか……っ!?」



思い切って言い、恥ずかしくてすぐに岬さんに背を向けた。


ブラまで見えちゃったらどうしよう!?今日何色だったっけ!?

……と今になって焦っても仕方ないのだけれど。


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