その恋、取扱い注意!
少し高めのパンプスに履き替え、ロッカーに備え付けの小さな鏡をのぞく。
鏡の中の自分は、待っている大人っぽい彼女たちとは異なり幼い。
どんなに頑張ってみても、この髪型だからなのだろうか、高校生に間違われる時もある。
飲みに行くのだからと、化粧ポーチを開けてファンデーションは軽くはたき、オレンジ系のリップグロスを塗る。
白く美肌はみんなから羨ましがられるけど、チークを少し塗っただけで目立ってしまうし、あまり気に入っていない。
だから、夏のボーナスが出たら南の島へ行って、思いっきり日焼けをしようと計画を立てている。
山手線で新宿駅まで行き、目的の場所まで歩く。
美人堂って聞いたことがない居酒屋なんだけど……個人経営なのかな。
ふたりも場所はわからないらしく、スマホのマップ機能で場所を確かめながら先を歩いている。
「ねーねー。そこの白いジャケットを着たお姉さん~」
ふたりの後を歩いていた私は、少しよれっとした黒いスーツを着た金髪男に腕を掴まれた。
強く掴まれた腕。
ムッとしながら立ち止まって金髪男を見た。
鏡の中の自分は、待っている大人っぽい彼女たちとは異なり幼い。
どんなに頑張ってみても、この髪型だからなのだろうか、高校生に間違われる時もある。
飲みに行くのだからと、化粧ポーチを開けてファンデーションは軽くはたき、オレンジ系のリップグロスを塗る。
白く美肌はみんなから羨ましがられるけど、チークを少し塗っただけで目立ってしまうし、あまり気に入っていない。
だから、夏のボーナスが出たら南の島へ行って、思いっきり日焼けをしようと計画を立てている。
山手線で新宿駅まで行き、目的の場所まで歩く。
美人堂って聞いたことがない居酒屋なんだけど……個人経営なのかな。
ふたりも場所はわからないらしく、スマホのマップ機能で場所を確かめながら先を歩いている。
「ねーねー。そこの白いジャケットを着たお姉さん~」
ふたりの後を歩いていた私は、少しよれっとした黒いスーツを着た金髪男に腕を掴まれた。
強く掴まれた腕。
ムッとしながら立ち止まって金髪男を見た。