その恋、取扱い注意!
「からかうともうしないからっ!」

「嬉しかったんだよ」

ギュッと抱きしめられて、そのまま押し倒される。

「隣のおてんば娘、大きくなったよな」

「湊、年寄りくさい」

「おい、1才しか違わないだろ」

「湊だって、中学の頃は身長低かったのに、今は別人だよね」

押し倒されて話す会話だろうか。
お互いがクスッと笑いを漏らす。

「付けてくれたんだな」

「えっ?」

なんのことかわからなくて小首を傾げると、湊の顔が近づいてきて耳に吐息を感じた。

ぞわっと、背筋が粟立つような感覚にビクッと身体が跳ねる。

「耳が弱い?」

「し、知らないよっ」

こんなことされるの、初めてなんだもん。

「ピアス、似合ってるよ」

「ぁン……」

耳殻を舌でなぞる様に触れられ、ますます身体が敏感になっていくようだ。

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