その恋、取扱い注意!
「話? なんのだ?」

「き、着替えてくるね!」

疑問の表情を浮かべるお父さんを無視して、リビングを出た。
自分の部屋に入って、クローゼットを開ける。

湊がかっちりした格好をしているから、私もそうした方がいいのかな。

お姉ちゃんの結納の時に着たベビーピンクのスーツを手にした。
急いで着替えて、ベッドに腰掛けインターホンが鳴るのを待つ。

それから30分ほどが経ち、インターホンが鳴った。
階下に下りると、湊を出迎えていたお姉ちゃんが私の服装を見て「あら?」と言うような表情になる。

「湊、久しぶり」

湊も3ピースをビシッと着こなしているから、経験した事のあるお姉ちゃんは理解しているはず。


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