その恋、取扱い注意!
まつ毛を伏せ、ふるふると首を横に振ると、湊は口元を緩め笑う。
「俺も嫌だ。ミミを愛す時は男の姿じゃないとな」
湊は私から離れる。
「とりあえず、シャワーを浴びてさっぱりしてくる。待っててくれるか」
「うん」
湊がバスルームに消えると、床に置かれたスカイブルーのジャケットを拾う。しわが付かない程度に軽くたたむと、ソファの上に置いた。その横に自分も座る。
湊が紅緒さんだった。女装して接客していたなんて、考えたらやっぱりおかしいけれど、自分が紅緒さんを好きになったことに、ホッとしている。湊と紅緒さんは同一人物なんだから。惹かれるのも無理はなかったんだよね。
『美人堂』の紅緒さんは人気No1だった。だから、美里ママも湊に頼んだんだよね。多額の借金ってどのくらいなんだろう……。
もう湊にやらなくて良いって言うくらいだから、借金は返せたんだよね?
美里ママの経歴って、変わってる。湊と同じ超難関大学を卒業していて、洋食店のコックさんを経験して、今は女装家って言うのかな。有名大学を卒業しているのに、なんも役に立っていない気がするんだけど……そんなことないか、経営者だもんね。
「俺も嫌だ。ミミを愛す時は男の姿じゃないとな」
湊は私から離れる。
「とりあえず、シャワーを浴びてさっぱりしてくる。待っててくれるか」
「うん」
湊がバスルームに消えると、床に置かれたスカイブルーのジャケットを拾う。しわが付かない程度に軽くたたむと、ソファの上に置いた。その横に自分も座る。
湊が紅緒さんだった。女装して接客していたなんて、考えたらやっぱりおかしいけれど、自分が紅緒さんを好きになったことに、ホッとしている。湊と紅緒さんは同一人物なんだから。惹かれるのも無理はなかったんだよね。
『美人堂』の紅緒さんは人気No1だった。だから、美里ママも湊に頼んだんだよね。多額の借金ってどのくらいなんだろう……。
もう湊にやらなくて良いって言うくらいだから、借金は返せたんだよね?
美里ママの経歴って、変わってる。湊と同じ超難関大学を卒業していて、洋食店のコックさんを経験して、今は女装家って言うのかな。有名大学を卒業しているのに、なんも役に立っていない気がするんだけど……そんなことないか、経営者だもんね。