その恋、取扱い注意!
「ほんと? 一度やってみたかったの」

色とりどりの魚をこの目で見られる。

起き上がり瞳を輝かせる私に、湊は満足そうに笑う。

「そうなのか? ミミは昔から泳ぎが苦手だったから、どうかなと思ったんだけど?」

「昔のことでしょ。多少は泳げるからね」

「それは良かった。小学校5年の時だったか? 家族で行ったプールで溺れそう――」

「もうっ! なんでそんなことだけは、よく覚えてるのよっ!」

湊の口を手でふさぐ。
思いのほか勢いがあって、湊を押し倒してしまう。

「俺を襲う気?」

「そ、そんなわけないでしょっ。シュノーケリングが出来なくなるし」

起き上がろうとした時、腰に回った湊の手にぐっと力が入る。

「まだ5日間もあるし、いつでも出来るよ」

パーカーのジップを引き下げていく長い指。

「昼間っから……いや……っうん」

唇が塞がれ、舌がするりと入り込む。

真っ青なスカイブルーの空の下、私を弄ぶような湊のキスは止まない。

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