その恋、取扱い注意!
「明日からは行けるから大丈夫」

「左手が使えなくて不便ですよね。治るまで私がお料理しに来ますから」

「えっ?」

買い物袋を2つもぶら下げていることに気づく。

「キッチンはどちら……あ、あそこですね」

驚く私を尻目にアリサさんはどんどん部屋の奥へ進み、キッチンを見つけた。

「そんなに気をつかわなくてもいいのよ」

「いいえ! 私のせいですし。ここで作って、私も食べればアパートに帰って寝るだけになりますから」

私に気をつかわせないためか、サラッと言って対面式のキッチンの中へ入っていった。

「ここのアパート豪華ですね。私のアパートと大違い。あ、ミミさんは座っていてくださいね」

食材を出す彼女を見ていると、キッチンから出されてしまう。

どうしよう……。

キッチンの中のアリサさんを見ると、長い髪を後ろに一つに結び、エプロンをつけてせわしなく動いている。見かけによらず手際がよさそうだ。見た目は料理も掃除もしたことがないみたいなお嬢様に見えるんだけど。

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