その恋、取扱い注意!
「……そうかな。計算高い子に見えるけど?」

「えっ? どういうこと?」

「計算の出来ないお前には考えられないことだもんな。気にしないでいいよ」

「湊、そんなこと言われたら、気になるよ!」

「ううっ、寒すぎ。早く入ろう」

湊は私を促して、階段を上らせた。


******


週末に行こうと言っていた小旅行は中止。

万全な体調で旅行に行った方がいいだろ? というのが、湊の考え。
残念だけど、左手がまだちゃんと動かせないから湊に迷惑をかけてしまうと思うから、言うとおりにした。

それからアリサさんは金・土・日の3日間、夕食を作りに来てくれた。

日曜日になると、手首の痛みはだいぶなくなり、アリサさんに迷惑かけなくてすむと思っていた。

湊は初日以来、アリサさんのことは口にしない。美人の彼女だけれど、湊の彼女への印象は良くないみたい。

だから、3人で食べる夕食時は私も気をつかう。

湊は話をふった時だけ答え、それ以外は黙々と食べている。


< 428 / 437 >

この作品をシェア

pagetop