あふれるほどの愛を君に
「…ハル?」
「一部屋は書斎、一部屋は寝室でいいと思うよ。それより、すぐに行こ?」
「どこへ?」
「寝室へ」
戸惑う彼女を抱き上げたまま階段へ向かう。
「急にどうしたの?」
「どうもしないよ」
ちょっと強引だけど、たまにはいいよね。
ただサクラさんが素敵で、僕の腕の中で目をパチクリさせてるとこなんて可愛い過ぎるから。
「ダメだよ、そんな暴れちゃ。またいつかみたいに階段から転げ落ちちゃうよ?」
「えっ、それはイヤ!」
こんな風にギュッとしがみついてくるところも愛してくてたまらないから。
「でもシャワー浴びてないもの」
「じゃあ、まずはバスルームへ行こっか?」
真っ直ぐに見つめて訊ねると、戸惑いの表情を浮かべた彼女が少しの間の後でコクンと頷いた。
僅かに濡れた瞳が綺麗で、ますます僕を高める。
胸の鼓動を体中に響かせながら、登りかけた階段を下りた。