あふれるほどの愛を君に
ドアを開けると桃子さんはニンマリと笑って言った。
「ハルオ、やっぱり来てたんだ」
僕のことを妙なあだ名で呼んだ彼女は
「モモちゃん、こんな時間にどうしたの?」
恐る恐る訊ねたサクラさんに
「こんな時間って、まだ10時前じゃない!」
なんて切り返し、押し入るように入ってきて
「モモちゃん! まさかまた旦那さんとケンカしたんじゃないでしょうね?」
「ねぇねぇハルオ! これ一緒に食べよーよ? 今日ね、買い物行った時買い過ぎちゃってさー」
聞こえないふりを決めこんだ挙げ句
「ちょっとモモちゃん!?」
「もうっ、ウルサイなー。妊婦なんだからもっといたわってよねー!」
と逆ギレをした。