my existence sense-神が人を愛す時-








それにしても、まさかこの子がこの場に特別に呼び集められた者の内の一人であったなんて。


まだこんな子供であるのに。
本当ならば戦いなど知らずただはしゃぎ笑っていられるような年頃であるのに。
彼女は、殺しを生業に生きている。

.........。
あれだけ罵られた後でもそんなことを思い少しだけ胸が痛くなった。










「何か言いたそうな目だな」



「あ......え、いや何でもありませんよ」



「まぁ有ったとしても聞く気は更々無いが。
進めよう。これ以上今は言うことは無い」




バロンの視線を冷たくフイッと払い除けたメリルがそう進言する。

バロンから逸らされた視線はそのまま彼女の左隣の人物に向けられる。
次はお前の番だ。
言葉には出さなかったがそういうことなのだろう。










「某か」



視線を向けられたその人がそれを察して口を開く。

スラリとした細身の長身。
サラリと真っ直ぐな僅かに青みがかった黒髪を後ろで緩く結い纏め、この辺りでは見たこともないような裾が長く前開きになっている部分を重ね合わせて幅の広い布を上から巻き縛った異国調の服を身に纏う。
腰にはこれまたこの辺りでは見ない剣身が平行に長く伸びる長剣が二本。









「名はカグラ。
某は今は流浪の身であるが古い縁もありキルファ殿にお力を添えるべく参上仕った」



低い声。
話し方も少し独特で微笑すら無い表情で短くそう言う。
だが特に不機嫌という訳では無さそうで、ただ単に寡黙な男なのだろうということが判った。






「...........」



それ以上の言葉は無い。
これで言うべきことは言い終わった、そういうことだろう。







..........。

自己紹介はグルリと一周回ってきてあと一人。
残るはバロンに連れられ最後に現れたあの彼女だけ。









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