tender dragon Ⅱ
いなくなってしまった希龍くんの居場所が分かるんじゃないかと思って、心臓が急に強く波打った。
難波くんが希龍くんにどう関係してるの?
接点なんてないはずでしょ?
「…あぁ、顔と名前だけ。」
「何で…?」
試合が始まってしまうのか、観客席に座ったギャラリーの声援はさっきよりも増した。
すると蒼空くんは突然あたしの手を引っ張って、観客席へと向かう。
「蒼空くんっ?」
「試合が終わったら安田の家に行こう。」
「え?」
「話したいことがある。」
そう言った蒼空くんの顔はいつになく真剣で、何も言えなかった。