tender dragon Ⅱ

「なぁ、美波。」

「何?」

少し前を歩いていた蒼空くんが振り返る。

そんな真面目な顔して、あたしに何を言うつもりなの?

ねぇ、もしかして希龍くんに関係あるの?

難波くんは久しぶりに会った日に言った。

"神岡希龍って知ってる?"


知ってるって言えばよかった。言ってたら何か変わってたのかもしれない。

この状況も、希龍くんのことも。


「あいつ、難波秀太だよな?」

立ち止まった蒼空くんは、あたしの方を見てない。

難波くんの後ろ姿を見つめていた。


……何で知ってるの?

春斗は知らなかった。

なのにどうして蒼空くんが?


「…蒼空くん、やっぱり難波くんのこと知ってるの…?」

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