穢れた愛
大人に
成り切れていない
中途半端な時期
明美のように
男と遊べる訳でもなく
心を許せる彼氏が
居る訳でもない
知識だけが
豊富に成りつつある
性行為も
興味と好奇心の狭間に
恐怖が潜む
曖昧な成長を遂げた躰
臆病になる
処女喪失が
夕夏の心に碇を降ろし
停泊したままの船は
出航する事も出来ず
波に揺られ
難破船から浮上した母が
ボートに乗り込み
夕夏の船を横切り
颯爽と走り去る
醜さと汚らわしさと
妖艶を残し
憎悪として
伝わるのは
女性として
未熟者だと
共感出来ない幼さに
何処かしら
約款でいる夕夏がいた