無題


『音乃ちゃん?音乃ちゃんなの?』

お母さんは、2階からのっそりおりてきました。

『音乃ちゃん、よかったわ。心配で心配で…。』

心配してくれてたんだ。心がかわった。

お母さんは、私を強くだきしめてくれました。
私も…とおもって腕をまわしたのですが、よくよくみると、お母さんの服はパジャマで、髪が少しみだれていました。それに、いつもの濃い化粧がとれていました。

私は、お母さんをつきはなして自分の部屋に閉じこもりました。


心配だったんじゃないの?
心配だったのに、就寝するってどういうこと?

マジありえないんですけど。


今日は、お風呂も入らずパジャマにも着替えずに寝ました。


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