無題
『みろよ…これ…』
この日、みんなは私から違うものに目をそらした。
7チャンネル…
『うえ、マジで…』
リアルな血の飛び交う音。体の中に刃物が入っていく音。
痛い叫び声。
ベートベトベトっ…
鼻にツンとくる臭い。
くっさー
後ろを振りかえると学年一のデブの田尻(たじり)君が朝食をもどしていました。
『じり、なにはいてんだよ!!』
達人が田尻の胸ぐらをつかみました。
『ごっごめんよ…。で、でもそんなもんみせくるから…』
『お前がなにいってんだよ!』
田尻は、腰を抜かして倒れる。
達人は、田尻の頬を何度も叩く。
田尻の口には、まだ白いものがついていて、左右に首が動くと左右に白いものが飛び散る。
みんなは、笑っている。
今の田尻は、前の私。
助けたい。