無題
『今日の夕食は、お弁当でいいかな?』
有川は、帰りにスーパーで買ってきたお弁当を袋から2つとりだした。
そのまま電子レンジにいれて、温めスタート。
温め終了の音と共に有川は、立ち上がってコップに麦茶をいれてくれた。
麦茶には、今の私の顔がうつる。
目と顔は腫れていて、あごの近くに固まった血がついている。
『どうしたの?のまないの?』
有川は、私の手からコップをとりあげ、私にキスをしました。
『悪い子だ。』
お仕置きというよりも、ただの変態にしか思えない。
『このまま、ウチに住む?』
『そういうわけには…』
『どうせ、住む場所もないんでしょ?!遠慮せず住んでいいよ!俺は、築島さんが大好きだから。どう?』
『あっ…じゃあ、お言葉に甘えて…。』
『うん!んじゃ、チュウね!』
有川は、また私にキスをしてくる。
本当にこの家に住んでいいのかな?
でも、今の自分に住む場所、友達…有川しかいない。有川だけについて行くことしかできないのだ。
そして、その日の夕食に飲み物は出されなかった。