無題
『ちょっといいかな…?』
幸也に誘われて、私は屋上に。
『あんさぁ、俺ってお前にとってどんな存在なの?』
率直な質問。
『彼氏…かな?』
なんかわからないから疑問形で聞く。
『なら…なんで有川んとこいくんだ?俺が彼氏…有川はなに?』
『有川…は…ほっとけないって感じ…。』
『俺がいるのに?!』
『…うん。』
『俺と有川どっちが上にいる??』
『そんなの!!…わ、かんない…。』
あっけない顔の私とドキドキしている幸也の顔。
『なぁ?!どっちなんだよ!!』
沈黙がながれた。
『べっ別答えなくてもいい…。でも…俺はお前のこと好きだから。あん時は、ショックだったけど、やっぱ好き!』
幸也は、恥ずかしがっている顔を隠しながら教室に戻った。