星になる
佑と初めて出会った日は高校の入学式だった。
佑は入学式初日から注目の的だった。
顔立ちが良く、明るく面白い性格の佑はすぐに友達ができ、女の子の意識が佑に向いていた。
真紀はどちらかと言うと、佑にはあまり興味がなかった。
真紀はあまり人と話さない。人との関わりを嫌っていた。
だから佑みたいにすぐに友達ができる人とはあまり合わなかった。
入学式からしばらくたったある日、真紀が一人で自分の席に座り外を眺めていたときのことだった。佑が真紀に近付いて来た。
「1人なら俺と話さない?」
佑は前の席の椅子に座り真紀のほうを向きながら話しかけてきた。
真紀は初対面の人と話すのが苦手だ。
言葉につまっていると佑が
「放課後、学校の裏の公園で待ってる」
と真紀に告げ、どこかに行ってしまった。
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