トビラの向こう側


いつになったら記憶の扉が開くんだ。


なかなか思い出してくれないお前にイラついて…
つい意地悪な事を言ってしまったんだ。




『汐里さんって、彼氏とかいるの?』


『あっ、あの私、今はそん……』


『ま、無理かその容姿じゃ』



お前は怒ってその場を去って行こうとした。



俺は追いかけた。



本当は違うんだ。
そんな事思ってなんかない。


葵……


ごめんな。
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