トビラの向こう側
あれから…ずっと謝りたかった。
仕事が終わって帰ろうとしたら葵が裏口から出て行く所だった。
謝ろう。
そう思って声をかけた。
『この間はいい過ぎた。
俺が悪かった』
お前は最初戸惑っていたけど…
分かってくれて、それから俺たちの関係は変わっていった。
同じ頃、川嶋智也の存在が気になっていた。
あいつが葵を好きな事は直ぐに気がついた。
『どうしてアンブレラに来たのか俺、知ってます』
『高遠さんはここに来るまでは、どこで働いていたんですか?』
『高城コーポレーションって大手じゃないですか。
そこを辞めてわざわざこんな所まで―…』
俺を挑発するような事を言ってくる。