鬼と天使と少年と、



遅刻は確定したも同然だったため、「もういいやぁ」と投げやりな感じでダラダラと廊下を歩いてた俺。


おかげで教室に着くのに20分もかかっちった~………なんて、

呑気に思ってた俺はバカでした。



教室に着いた途端、俺は見てはいけないものを見てしまったのです。



「あ、佐雄くんだぁ~。遅かったねぇ。あんまりにも遅いから、サボってたのかと思っちゃったよ~」


「………。」



俺の大切な友人が縄でぐるぐる縛り上げられてました。


ちょ、呂坐先輩(またの名をほんわか先輩)ってこんなキャラ?!めっちゃ鬼畜じゃないっスか!


つーか笑顔黒ッ!!

他の先輩も汗ダラッダラで目ぇそらしてんじゃん?!



「あ…あの、呂坐先輩……。俺の友人に何してらっしゃるんですか…」


「んー?えっとねぇ、佐雄くんと仲良いみたいだから居場所聞こうと思って~。でも二人共『知らない』の一点張りでねぇ~。

まぁ、佐雄くんも戻ってきたことだし、授業始めよっかぁ~~~?」


一同「…………。」



く、黒い……


俺ら全員が、呂坐先輩にドン引いた瞬間でした。がくぶるっ!

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