あの日、あの夜、プールサイドで


真彩は両手で湯のみを握りしめると、フウフウをして焙じ茶に口をつける。


ーー女の子、なんだよなぁ。


変に大人っぽいところもあるくせに、こんな風に無防備で可愛いところがあるもんだから…ギャップに惹かれるんだよ。



真彩の正面に座って、焙じ茶片手に真彩を観察してると


「あの…。
見られてると、飲みにくいです。」


真彩は恥ずかしそうに、こんな言葉を口にする。



「そう??そんなに見てるつもりないけど。」


「嘘ばっかり。
ずーーーっと見てるじゃないですか。観察されてるみたいで、なんか居心地悪いです。」



ジトーッとした瞳で俺を睨む真彩がおかしくて

「あはは!!」

大声で笑うと

「ほら!!自覚してるじゃないですか!!」

さらに真彩はプリプリ怒る。




子供っぽい真彩の言い分が、たまらなくかわいくて。拗ねた真彩の顔がかわいくて


「そりゃー、見るでしょ。」

「あ!認めましたね?!」

「うん。だって好きな女の子とこうしてお茶できる最後だと思ったら…普通は見ちゃうモノなんじゃないの??」


こんな言葉を口にする。

< 254 / 307 >

この作品をシェア

pagetop