ツラの皮
「へー。キレイなのは認めるくせに好きじゃねーってか。もしかして醜い物にしかトキメカナイとかいうアブナイ性癖かよ。」
な、わけあるか。
「私は内面重視派なの!」
百歩譲ってそのオキレイな面の皮だけは好きだと認めても良いが、その性格を包んでいると知った途端、興覚めだ。
というか、その面の皮に感謝しとけ。
根性悪な上、顔も悪けりゃ掬いようがない。
途端に、高遠が噴出した。
腹を抱えて肩を震わせている男を怪訝に見る。
「オマエ、思考だだ漏れてんの自分で分かってねーだろ。」
「えっ!?」
私は慌てて口を押さえた。
って、今更……。