ツラの皮



何だか非常に虚しくなってきて、これこそ慰めてもらいたいがばかりに口を尖らせ拗ねた。




「悪いと思ってんならキスしろ。そんでチャラにしてやる。」




俺は一体何歳児だ。


低レベルな売り文句に呆れ、冗談だと撤回しようとした矢先、


唇を何かに塞がれた。


その勢いで座椅子ごと後ろへひっくり返る。


唇は塞がれたまま。




呆然と目を見開いていると、唇が離れ、目をとろんとさせた赤い顔の鈴が視界に映った。





「これで……………良い?」




アルコールのお陰ですっかり舌ッ足らずの声が、俺の鼓膜を手放しで喜ばせた。




「ふぅ~もーらめかも……」





そんな得手勝手な台詞を残して鈴はフェードアウト、

俺の胸に突っ伏した。





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