ツラの皮
らしくもなく鼓動を忙しなく打ち鳴らしながら待っていると、瞼が持ち上がり、胡乱な双眸が覗き込む俺を捉えた。
「好き。」
そうかい。
にわかに舞い上がりそうになるのを堪えて、さらに質問を重ねる。
「それは気心の知れたマージャン仲間とか、タチバナのお守りだとか、友達とか知り合いレベルの好きじゃないよな?よもや顔だけともいわねぇな?」
鈴がはぁ?といわんばかりに眉を顰めた。
「何ソレ。顔がイイのは認めるけど、この期に及んで言うなんてアンタどんだけナルシストよ。」
……いや、そういうつもりではなく。
そこで鈴の放った吐息が溜息だったのかアルコールの熱だったかは分からない。
「確かに一緒にいて気楽だし、穂積クンのよき理解者で居て欲しいとは思ってる。
けど、
それだけなわけないでしょ。
てか、そーだからそこアンタが好きなんでしょ。
自己中だし、俺様だし、口も悪くて、イイトコなんて顔だけだけど、それが高遠だし、だから好きなのよ。」