ツラの皮







「…………にしてやがんだ。」







落ちて来たのは低い声。

え?ウソ…この声。

何で?



「た…高遠……!」




振り返って唖然とした。


そこには絶賛お怒り中と思しき高遠がいた。


ギロリと私を見下ろす高遠の目の冷たさに思わず竦み上がる。





「何なんだこれは当て擦りか?」


「…え?」


「俺が他の女と噂されてっからって、自分も他の男と遊んでみましたってか。」


「ち、違っ……」




そんなつもり全然ない。


だけど、今の場面だけ見たら高遠が誤解するのも分からなくない。



折角時間作ってくれたのに、仕事だって断って。

挙句にキスシーン…



なにはともあれ高遠の立場なら腹が立つに決まってる。




でもっ…誤解だし!!!


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