ツラの皮



「で?少しは反省してんの?」


「…ああ。し過ぎる程してる。」


今更虚勢を張る程の意地もナイ。


連絡がなかったのはアイツの意志じゃなかったというだけで、根こそぎ力が抜けるほどに安堵してんだ。



「じゃ、今度こそ冷静に話し合うよーにね。」



会う段取りは僕が付けてあげる。と言った麻生にそこは任せて、お互い仕事に戻った。









--------------




「で。何でここだ。」


仕事が終わって、零時近く。


麻生に連れられて辿り着いたのは、見慣れたタチバナのマンションだった。





「冷静に話をするためだよ。立会人がいた方が冷静に行けるでしょ。」




鼻歌でも歌うように言って、麻生がマンションへ入って行く。



…オマエはともかく、タチバナが冷静な話に役立つとは到底思えないんだが…



そんなことを思いつつ俺も中に入った。


< 349 / 403 >

この作品をシェア

pagetop