ツラの皮




「こんばんは~。」



挨拶をする麻生の後ろに続き、リビングを見て心臓が鳴る。


タチバナと一緒にジャン卓についていた鈴が俺と目が合ってビクンと飛び跳ねた。




「…………。」

「…………。」



いや、今更喧嘩するつもりはねぇけど、

アレ以来なので、キマズイ。



本能だけで行動するなら、直ぐにでも抱きしめていた。


戸惑わせる間もなく、拒否する隙も与えず

話し合いなんて後回しに。


だが……

邪魔者が二人もいる状態ではそれもデキねェし。






ジャン卓を囲んだ四人組。


お互い意識しながらも押し黙る二人を交えて…なんじゃこりゃ、見合いの席かよ…と思わず突っ込みたくなるような雰囲気だ。





「まー、ここは若い二人に任せて、とも言えねェヤツ等だし、麻雀すっかよ。」




ふざけたタチバナの音頭で、何故かやっぱり麻雀が始まった。



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