蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—
そういえば昔、お酒の味は好きだけど、飲み会の雰囲気はあまり好きじゃないって言ってたっけ。
あの我を失ったようなテンションの高さについていけないって。
私も、ちょっと飲む分にはお酒は嫌いじゃないけど、飲み会のテンションは好きになれないから、その気持ちはよく分かる。
定刻を三分過ぎたところで、安部先輩が「じゃあ始めまーす」と明るい声で飲み会開始を告げる。
各々が席について、やっぱりひとつ席が空いてるなぁなんて思っていた時、店員さんが「失礼します」と入ってきた。
見ると、その後ろには課長の姿があって驚く。
私だけじゃなくて、集まった全員がぽかんとしていた。
だけど、次の瞬間には課長の登場に一気に場が盛り上がって。
あっという間に課長は真ん中の席に座らされて、周りを女子社員が囲む。