蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—
そう考えて、思わず苦笑いがもれる。
何が満足なんだろう。
恋人のいる課長をこんな場所に誘ったりして……私、何やってるんだろう。
安部先輩を満足させるためじゃなくて、本当は私が課長と一緒の時間を過ごしたかったんじゃないの?
話せなくても、目も合わせられなくても、それでも少しでも長く課長と過ごしたかったんじゃないの?
縁談がまとまって、私に冷たくなった。
それが課長の答えだって分かってるし、この期に及んで何かを期待してるわけじゃない。
ただ、一緒にいたかっただけなんだ。
課長と一緒に。
結局……今回もちゃんと向かい合えなかったな。
四年前は私が逃げて、今回は向き合う前に終わってしまった。