蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—


起きて顔の上なんかにいたらそのまま気絶するだろうし、どこかで出くわす可能性がある家でなんて安心して暮らせない。
同居なんて無理だ。

だけど、それを課長が好きって言うなら……。
結構たっぷりと時間を使って考えてから、意を決して課長を見上げる。

「課長が好きなものなら……私も好きになれるように努力します。
けど……虫とか、鈴虫とかでもう怖いので、どこまで頑張れるか分からないです……」

「でも、頑張りますっ」と必死に言ったところで、課長に笑われた。
楽しそうに笑う課長にポカンとしていると、「ごめんごめん」と笑いながら言われる。

「嘘だよ。小学校の頃はカブトムシとか追いかけてたけど、今はそんな趣味もない。
試す様な事言ってごめん」

その言葉に心底安心してため息を落とすと、課長が続ける。




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