たとえ愛なんてなかったとしても
部屋に荷物を置いて、シャワーを浴びた後。

カスミちゃんの部屋で15分ほどたわいもない話をした後で、約束通り俊輔の部屋に向かう......、前に。


ヨンウンさんの部屋に向かっていた。


禁止されると、よけいに実行したくなるというのが人間の性というもので。

かといって、どうぞどうぞと進められても、私の場合はじゃあお言葉に甘えてってなるんだけど。


つまり誰が何を言おうとも、自分のやりたいように生きる女なの。


俊輔があんな話題を出さなければ、ヨンウンさんにちょっかい出すなんて考えてなかったにしても。


個人的に前から面白そうな人だと興味があったことだし、彼がどんな反応をするのか気になって気になって仕方ない。


考えれば考えるほど好奇心を抑えることができない、いつもの私の癖......というか病気のようなものが出てきたので。


結局私は俊輔の予想通り、ヨンウンさんの部屋に向かうことにした。
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