たとえ愛なんてなかったとしても
「実のご両親が裁判を起こされたのは、義理のご家族に非があるというお話でしたが、それについてはどうですか?」


「長い間連絡が途絶えていたので、お互いに誤解があるのかもしれません。

ただ言えることは、どちらかに非があるから、こじれてしまったわけではないです。

どちらの両親も僕のことを大切に思ってくださるので、いきすぎた行動に出てしまったのかもしれません」



もうすぐ会見の時間も終わりだが、しつこく時間ギリギリまで質問が続く。


不用意な発言は避けなければいけないと事務所から言われている。


質問にはできるだけ曖昧に答え、時には見当違いに答えるのもいいらしい。


少しでも隙を見せるとその場面だけを切り取られ、延々と報道されるから、と。


全く......、自らこの世界に望んで入ったとはいえ、プライベートまで売り物にしなければいけないのだから、芸能人とは辛い商売だ。
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