たとえ愛なんてなかったとしても
最初の方は義理の親も俺を可愛がってくれたが、何の因果か、二年後に俺の弟となる男の子が生まれた。

実の子供が。


それからは世間の推測通り、明らかに俺は邪魔物扱いだ。


本当の子供が生まれたから疎ましくなったのか、大人の顔色を伺ってばかりの子供らしくない俺が可愛くなかったからかは分からないが。


俺を施設に預ける話をしていたのも何度か聞いたので、俺の被害妄想ではないだろう。


そして、ついに居心地の悪さに我慢しきれなくなり、本当に世間の推測が当たっているので嫌になるが、高校を中退して、家出同然に家を出た。


家を出たのはいいが、学歴もない、身元保証人もいない、さらに住居もない俺にできる仕事はほとんどなく。

アルバイトをいくつもしながら、数年間は、ほぼ路上生活同然の暮らし。


そんな生活を送りながらも、いくつか芸能事務所のオーディションを受けた。


昔から歌が好きで歌手になることに憧れはあったけれど。

純粋に歌が好きというよりも、金持ちになって見返してやりたい、成功したい、そんな気持ちの方が強かったかもしれない。


受かるとは思っていなかったが、幸運なことに、ある時、そのオーディション自体はダメだったが、関係者が今の事務所に紹介してくれて、デビューすることができた。




























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