シンデレラガール〜私と病気と失恋と〜
私が戸惑っているうちに、


悠チャンは財布とバイクの鍵だけ持って部屋を出て行った…。


呆然とする私―――。


………あっ!!…追いかけなきゃ……


エンジンをかけて、どこかへ行こうとしている悠チャンを見つけ叫んだ…


『悠チャン。行かないで…!』


悠チャンは私に気付いたのに、そのまま行ってしまった―――。


(今日はホントに帰って欲しかったのかなぁ…)


すぐに帰って来てくれるよね…?


私はメールを入れた。


《早く帰ってきて…。》


――だけどその返事は、


素っ気ないものだった…


《そこ俺の家なんだけど…早く帰れよ。》
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