Second Secret
電話を切った後でも先生は、まだ何となくイライラしてる様子だった。


「腹減った」


そんな先生が私に放った独り言のような言葉は、その様子に似合わない笑っちゃうものだった。

怒ったような口ぶりで。

でも私はそれに笑顔で答える。


「ご飯できるまで、仕事しててくださいね」

「...はいはい」


ホットケーキ、食後のデザートにしてあげるから。

そんなに、怒った顔を見せないで。

そんなに、面倒そうな返事をしないで。


上城さんには申し訳ないけど、思い出すと勝手に口が緩んでしまうくらい、さっきの言葉にドキドキしたから。

だから少しこのドキドキに、浸らせてほしい。


嫉妬してほしい、ってわけじゃないんだけど。

でも、さっきのがそういうのじゃないかもしれなくても、それでも私には、そう聞こえてしょうがない。
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