Second Secret
部屋に入ると、先生はパソコンに向かっていた。

あの喧嘩から、とりあえず今抱えてる仕事はちゃんとやってくれている。


先生の背中を見つめながら、どう切り出そうか考える。

いきなり言ってしまった方がいいのか、何かの話の流れで言った方がいいのか。

ああ、駄目だ、きっと考えてもその通りにはできないな。


「先生、あの...」


私が声をかけると、先生は手を止めて振り返った。

何、と一言発して私の次の言葉を待っている。

早く言わないと、でも何て?


「あ...あた...」

「何だよ」


新しい企画の仕事、受けてくれますか。

そんな文書が頭の中にはあるのに、どうしても口に出せない。
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