Second Secret
すぐに先生に電話したけど、全く繋がらない。

絶対わざとだ、こんなに電話が繋がらないことなんてない、わざと出ないんだ。

とにかく本当に怒らないといけない、いや、もう怒るとかいうレベルじゃない。


先生のところへ向かう途中、佐伯くんは見るからに落ち込んだ様子で、一言も言葉を発しない。

ごめんね佐伯くん、何も悪くないよ、全部、先生と私のせいだから。


もうすぐ着きそうというころになって、ようやく口を開いた佐伯くん。


「俺、この仕事やっぱり向いてないんですかね...。覚えるのだって遅いし、要領悪いし」

「違うよ、佐伯くん。佐伯くんは何も悪くないの、全部先生のわがままなんだから」

「...何となく、入社当初から向いてないような気はしてたんですよね。元々、ただの憧れでここまできちゃったわけですし」


こんな悲観的な佐伯くんは初めて見た、きっと、だいぶダメージを受けてる。

佐伯くんは充分努力してる、こんな先生のわがままに付き合うことなんてない。
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