Second Secret
「何、何の話?」

「あ、上城さん。秋原さんが、喧嘩したらしいんですよ」

「ちょっと佐伯くん、余計なこと言わなくていいから」


だって上城さんにそんなこと言ったら、誰と喧嘩したかなんてすぐにわかってしまうから。

この会社で唯一、先生と私が付き合ってて、同棲までしているのを知っている上城さん。


作家さんと付き合ってるだなんて、口が裂けても編集長には言えない。

他の人にも同じで、どこでどう話が広まってしまうかわからないし。


「へえ、悠梨ちゃんでも喧嘩するんだね。ところで佐伯、昨日言った資料まだ提出されてないみたいなんだけど、終わったのかな」

「...すぐやります」


上城さんって、実はこわい。

こんなニコニコしながら話してるのに、佐伯くんは急に顔色を変えて自分のデスクに戻る。

笑顔の圧力って、恐ろしい。
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