Daddy Long ....

その為にほかに頼れる身内もなく、相談など出来るはずもなかった。

学校の先生や友達なんて話せるはずもなく、今も我慢と諦めの毎日を繰り返している。

教室で感情豊かに笑い、はしゃぎ、時にはふざけあったりもしているクラスメイトを見ていると、自分だけがどこかに取り残されているような気分になった。

家に帰れば暖かいご飯と優しい両親が出迎えて、今日一日学校であった話を聞いてくれる。
一緒にお風呂に入って、テレビを見ながら笑いあったりする。

そんな当たり前の話に、羨ましいと思った。








「今日の星座占いは~?」

黙々とご飯を食べていると、リビングの点けっぱなしのテレビから、今日の占いが聞こえてきた。

なんとなく聞き流して特に気にすることなく後片付けを始める。

食器を洗い終えて、一通りの支度を終える。
テレビを消して、ランドセルを自分の部屋から取ってくると玄関に向かい誰もいない家に一言、行って来ますと声をかけて、そのまま玄関を出た。



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