月光の降る世界へ


「総兄、どうしたの?」



壬生寺の境内には、僕と誠太郎の二人っきり。


今日、誠太郎から全てを聞こう。


不思議そうな、表情・・・


なんで、僕が険しい顔をしているのか分かっていないみたいだ。


この顔を見ると、誠太郎は間者ではないのかもしれない。


という否定的な考えが頭に浮かぶ。



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