蒼碧
お兄様との和やかな食事を終えて、自宅へ戻ると玄関先にはお姉様の姿があった。



パンッ!!



一瞬にして頬が熱を持つ。



「安芸っ!」



お兄様が私を腕の中に抱きしめる。



「雅!何をするんだ!」


「最低ね、このクソ猫」


「お前…、言葉がすぎるぞ」


「お兄様も、お兄様よ!どうして私よりも先にこんなのを食事に誘うの?!」



ヒステリックに騒ぐのは、お兄様の妹、そして私の姉に当たる…雅お姉様。
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