愛言葉
「駄目です。アイスは休憩時間に。
タバコは吸わなくて良いです。じゃあ戻るんで。」
きっぱり言い捨てて、電話を躊躇無く切る。
耳の裏が痒くなり、手で髪を後ろにかきあげる。
こんな不条理な電話は日常茶飯事なので慣れっこだが。
藤野さんと会っていた後にこう対応を迫られると、同じ男なのかと疑ってしまう。
まぁ仕方ない。
藤野さんが素敵過ぎるだけ。
足早に会社に戻り、大さんの元へと向かう。
「大さん、原稿頂いてきました。」
『お疲れ、おつかれー。』
鞄から封筒だして、ごっついその手に預ける。
中身を確認している顔はとても真剣なのに。
『お前、アイスとタバコは?』
またこれか。
いい加減、うっとおしい。
「あ、り、ま、せ、ん!!」
自分の机にいい逃げして戻ってくる。